OpenClawセットアップ完全ガイド|初心者向けにゼロから解説
OpenClawとは?
OpenClawは、オーストリアのエンジニアが開発したオープンソースのAIエージェントです。自分のPC上で動作し、Discord・Telegram・WhatsAppなどのチャットアプリを通じてAIと対話できます。
- ⚡ Discord/Telegram/WhatsApp等のチャットアプリからAIに指示を出せる
- ⚡ Web検索、ファイル操作、カレンダー管理など実世界のタスクを自動実行
- ⚡ 自分のPC上で動くため、データやAPIキーを自分で管理できる(SaaS型と異なりプライバシーが守られる)
- ⚡ SOUL.mdファイルでAIの行動ルールや人格を自由にカスタマイズ可能
- ⚡ スキル(プラグイン)を追加して機能を拡張できる
必要な環境
OpenClawを動かすために以下が必要です。
PC: Mac、Windows、またはLinux。メモリ4GB以上を推奨。
Node.js 22以上: nodejs.org からLTS版をダウンロードしてインストール。確認コマンド: node --version
ポート18789: OpenClawの管理画面で使用。他のソフトと競合しないよう空けておく。
LLMプロバイダーのAPIキー: 次のセクションで取得方法を説明します。
APIキーの取得手順
OpenClawはLLM(大規模言語モデル)のAPIを使って動作します。以下のいずれかのサービスでAPIキーを取得してください。迷ったらAnthropicがおすすめです。
Google Gemini
1. Google AI Studio にアクセスします。
2. 画面右上の「Sign in」をクリックし、普段使っているGoogleアカウントでログインします。
3. 左側のメニューから「Get API key」をクリックします。
4. 中央の青いボタン「Create API key」をクリックします。
5. しばらく待つと長い文字列(これがAPIキーです)が表示されるので、「Copy」ボタンを押してコピーし、メモ帳などに貼り付けて大切に保管してください。
💡 ワンポイント: Gemini 3.2 Proや、超高速なGemini 3 Flashが選べます。完全無料で手軽に始めたい方に一番おすすめです!
Anthropic (Claude) — Recommended
1. console.anthropic.com にアクセスしてアカウント作成・ログイン。
2. 左メニューの「API Keys」をクリック。
3. 「Create Key」ボタンをクリック。
4. 表示されたランダムな英数字の文字列をコピーしてメモ帳に保存。後でターミナルに貼り付けます。
料金: 従量課金制(使った分だけ支払い)。
OpenAI (GPT)
1. platform.openai.com/api-keys にアクセスしてログイン。
2. 「Create new secret key」をクリック。
3. 表示されたキーをコピーして保存。
料金: 従量課金制。
EvoLink.AI (Cheaper Claude)
1. evolink.ai でアカウント作成。
2. ダッシュボードでAPIキーを生成。
3. オンボーディングではプロバイダーを「Skip」で進める。
4. 後で設定ファイル
openclaw.json を開き、modelsセクションに baseUrl: "https://code.evolink.ai" とキーを記入。Anthropicの公式価格より安くClaude 4.5 Opusが使えます。
Groq
1. Groq Console にアクセスします。
2. 「Login」をクリックしてアカウントを作成(またはログイン)します。
3. 画面左側のメニューから「API Keys」をクリックします。
4. 画面右上の「Create API Key」ボタンをクリックします。
5. 名前(何でもOK、例:
openclaw)を入力して「Submit」を押し、表示された文字列をコピーしてメモ帳に保存します。💡 ワンポイント: チャットボットの返信の速さを最優先したいならGroqが最強です。無料で試せます。
OpenRouter
1. OpenRouter にアクセスします。
2. 画面右上の「Sign In」をクリックしてアカウントを作ります。
3. ログイン後、右上にある自分のプロフィールアイコンをクリックし、「Keys」を選びます。
4. 「Create Key」ボタンを押して名前をつけ、作成されたキーをコピーしてメモ帳に保存します。
💡 ワンポイント: クレジットカードで数百円分だけチャージしておけば、1つのキーでClaudeやGPT-4など好きなモデルを自由に切り替えて使えます。
Local LLM (Ollama / LM Studio)
インターネットにデータを一切出さず、あなたのパソコンの中だけでAIを動かす方法です。
【一番簡単な方法:Ollama】
1. ollama.com からソフトをダウンロードして、普通にインストールします。
2. パソコンのターミナル(黒い画面)を開きます。
3.
ollama launch openclaw と入力してEnterキーを押すだけで、全自動でOpenClawのセットアップまでしてくれます!⚠️ 注意点: 快適に動かすには、少し性能の良いパソコン(グラフィックボードのメモリが12GB以上)が必要です。
インストール手順
Mac / Linux
ターミナルの開き方:
- Mac: Command + Space を同時に押し、「ターミナル」と入力してEnterキー。
- Linux: Ctrl + Alt + T を同時に押す。
以下のコマンドをコピーしてターミナルに貼り付け、Enterキーを押します。Node.jsが入っていなくても自動でインストールされます:
curl -fsSL https://openclaw.ai/install.sh | bash インストールが完了したら、以下を入力してEnterキーを押してください:openclaw --version
バージョン番号(例: v2025.2.14)が表示されれば成功です。「command not found」の場合はターミナルを閉じて開き直してください。
Windows(Quickstart版・推奨)
【ステップ1】PowerShell(管理者権限)を開く
1. パソコンのキーボードの左下にある「Windowsマークのキー」を押します。
2. そのままキーボードで powershell と入力します。
3. 検索結果に出た「Windows PowerShell」を右クリックします。
4. メニューから「管理者として実行」を左クリックして選びます。
5. 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と出たら「はい」を押します。
【ステップ2】セキュリティ設定を少し変える
Windowsは安全のためプログラムの実行を止めているので、その制限を少し緩めます。
下の文字をコピーして、PowerShellの黒い画面の中で右クリックして貼り付けし、Enterキーを押します:Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser
「YまたはAと入力してください」と聞かれたら、キーボードで Y を押してEnterキーを押します。
【ステップ3】OpenClawをインストール!
続いて、下のインストール用コマンドをコピーして貼り付け、Enterキーを押します:
iwr -useb https://openclaw.ai/install.ps1 | iex 💡 ワンポイント: 途中で「Node.jsが入っていません、インストールしますか?」等と聞かれたら、画面の指示に従って「Y」などを押して進めてください。自動で必要なソフトを入れてくれます。
npmでの直接インストール(別の方法):npm install -g openclaw@latest
Node.js環境を既に持っている人向け。インストール後は同じオンボーディング手順に進みます。
初期設定ウィザード(全質問の回答方法)
openclaw onboard --install-daemon 上のコマンドをコピーして貼り付けEnterキーを押すと、ターミナルに質問が順番に表示されます。キーボードの↑↓矢印キーで項目を選び、Enterキーで決定します。--install-daemon はPC起動時にOpenClawを自動起動するオプションです。
| Onboarding Item | The Answer to Give |
|---|---|
| 質問1: Security warning | ↑↓キーで「Yes」を選びEnterを押します。外部通信の許可確認です。 |
| 質問2: Onboarding mode | ↑↓キーで「QuickStart」を選びEnterを押します。QuickStartではPort: 18789、Bind: 127.0.0.1(安全)、Auth: Token認証が自動設定されます。後から <code>openclaw configure</code> で変更可能です。 |
| 質問3: Model provider | ↑↓キーで使いたいAIのプロバイダーを選びます。先ほどAPIキーを取得したサービス(Anthropic/OpenAI等)を選んでEnterを押します。EvoLinkを使う場合は「Skip」を選びます。 |
| 質問4: Auth method | プロバイダーの認証方式を選びます。通常はデフォルトのままEnterを押します。 |
| 質問5: API Key入力 | 「Paste API key now」を選び、コピー済みのAPIキーをターミナルに貼り付け(右クリック→貼り付け)てEnterを押します。文字は画面に表示されませんが入力されています。 |
| 質問6: Default model | ↑↓キーで使いたいモデル(例: claude-sonnet-4.5)を選びEnterを押します。 |
| 質問7: Messaging channels | Discord、Telegram、WhatsApp等が一覧表示されます。<strong>Spaceキー</strong>で選択/解除し、Enterで決定します。複数選択可能です。 |
| 質問8: Configure skills? | スキル(Bot が使える追加機能)の設定です。最初は「No」か最小限で始めることを推奨。後から <code>openclaw configure</code> で追加可能。 |
| 質問9: Install daemon? | 「Yes」を選びEnterを押します。PC起動時にOpenClawが自動で立ち上がります。 |
| 質問10: Hatch method | 「Hatch in TUI」を選ぶとターミナル上でAIとの対話が始まります。 |
Success looks like this:
Gatewayが起動すると、以下が表示されます:
- Discord: ok(Bot接続成功)
- Control UI: http://127.0.0.1:18789(ブラウザでアクセス可能)
- Gateway token: xxxx(管理画面の認証トークン)
チャットアプリの連携手順
Discord Bot の作成手順(全10ステップ)
- 1 テスト用のDiscordサーバーを持っていない場合は、Discordアプリ左下の「+」をクリックして新しいサーバーを作成します。
- 2 ブラウザで Discord Developer Portal を開きます。
- 3 右上の「New Application」ボタンをクリックし、名前(例: OpenClaw Bot)を入力して「Create」をクリックします。
- 4 左メニューの「Bot」をクリックします。
- 5 「Reset Token」ボタンをクリックし、表示されたトークンを必ずこの時点でコピーしてメモ帳に保存します(一度しか表示されません)。
- 6 【超重要 - ここを忘れるとBotが動きません】
同じBotページを下にスクロールし「Privileged Gateway Intents」セクションで、以下の3つすべてのスイッチをON(青色)にして「Save Changes」をクリック:
-Presence Intent
-Server Members Intent
-Message Content Intent - 7 左メニューの「OAuth2」→「URL Generator」をクリック。SCOPESセクションで「bot」にチェックを入れます。
- 8 BOT PERMISSIONSセクションで「Send Messages」「Read Messages/View Channels」「Read Message History」にチェックを入れます。
- 9 ページ下部に表示された「Generated URL」をコピーしてブラウザに貼り付けます。「Botをどのサーバーに追加しますか?」と聞かれるので、自分のサーバーを選んで「認証」をクリック。
- 10 ターミナルでオンボーディング中にDiscord Bot Tokenの入力を求められたら、先ほどコピーしたトークンを貼り付けてEnterキーを押します。Allowlistの設定を聞かれたら「Allowlist」を選択し、応答させたいチャンネル名を入力(例: サーバー名/#general)。
設定完了後、openclaw gateway restart を実行。Discordサーバーで @Bot名 こんにちは と送信してテスト。BotがオフラインならIntents設定(ステップ6)を再確認してください。
DMでの会話: ボットにDMを送ると初回は「access not configured」と返されます。ボットの応答に含まれるペアリングコードを使って、ターミナルで openclaw pairing approve discord ペアリングコード を実行して承認します。
Telegram Bot の作成手順(全8ステップ)
- 1 スマホまたはPCでTelegramアプリを開きます。
- 2 検索バーに
@BotFatherと入力し、公式のBotFatherアカウント(青いチェックマーク付き)を開きます。 - 3 チャット画面で
/startと入力して送信します。 - 4 続けて
/newbotと入力して送信します。 - 5 BotFatherが「Botの名前を入力してください」と聞いてくるので、好きな名前(例: My OpenClaw Bot)を入力して送信。
- 6 次に「ユーザー名を入力してください(botで終わる必要があります)」と聞かれます。例:
myopenclaw_botと入力して送信。 - 7 BotFatherが
123456789:ABCdefGHIjklMNOpqrsTUVのような形式のトークンを返信します。これを長押しまたは選択してコピーします。 - 8 ターミナルでオンボーディング中にTelegram Bot Tokenの入力を求められたら、コピーしたトークンを貼り付けてEnterキーを押します。
Telegramでボットを検索して /start を送信すると、ペアリングコードが返信されます。新しいターミナルを開き openclaw pairing approve telegram ペアリングコード を実行して承認。その後ボットにメッセージを送信してテスト。
WhatsApp の連携手順(全7ステップ)
- 1 ターミナルで以下のコマンドを入力してEnterキーを押します:
openclaw channels login whatsapp - 2 ターミナルにQRコードが表示されます。
- 3 スマホのWhatsAppを開きます。
- 4 右上の3つの点(メニュー)をタップ → 「リンク済みデバイス」をタップ → 「デバイスをリンク」をタップ。
- 5 スマホのカメラをPC画面のQRコードに向けて読み取ります。接続が完了するまで数秒待ちます。
- 6 セキュリティのため、ターミナルで以下を実行してアクセスを承認します:
openclaw pairing approve whatsapp +81XXXXXXXXXX(+81以降にあなたの電話番号を入れます) - 7 WhatsAppで自分自身にメッセージを送信してテストします。
注意: WhatsApp連携は非公式ライブラリを使用する場合があります。Meta Cloud APIではないため、利用規約違反でアカウントBANのリスクがゼロではありません。専用アカウントの使用を強く推奨します。
カスタマイズ(より便利に使うための設定)
OpenClawの動作は設定ファイルで細かく制御できます。設定変更後は必ず openclaw gateway restart を実行して反映させてください。
SOUL.md — AIの行動ルール・性格を定義
ワークスペースフォルダにある SOUL.md は、AIに対するシステムプロンプト(行動指針)を定義するMarkdownファイルです。あなたの理想のAIアシスタントを作り上げることができます。
ファイルの場所を確認するコマンド:cat ~/.openclaw/openclaw.json | grep workspace
SOUL.mdは主に以下の3つのセクションで構成します:
- ✔ Personality(性格・口調): コミュニケーションスタイルを定義。
例: 「あなたは優秀なプログラマーです。プロフェッショナルだが親しみやすく接してください」「前置きや言い訳は不要。即座に結論から答えてください」 - ✔ Core Values(絶対的な基本ルール): どんな時も守るべきルール。
例: 「ユーザーの個人情やパスワードを絶対に外部に送信しないこと」「わからないことは推測で語らず、まずWeb検索を使って調べること」 - ✔ Long-Term Instructions(永続する細かい指示): セッションを超えて有効な指示。
例: 「報告は必ず箇条書きで、5項目以内にまとめること」「回答はすべて日本語で行うこと」
openclaw.json — メイン設定ファイル
モデルの変更、トークン(API利用料)の上限設定、セキュリティ制限などを行う一番重要なファイルです。
ファイルの場所は openclaw config コマンドで確認・編集できます。
よく使う実践的な設定例:
1日あたりのトークン上限(使いすぎ防止):"limits": { "maxTokensPerDay": 100000 }
Discordでメンションされた時だけ反応する:"channels": { "discord": { "requireMention": true } }
自分だけがOpenClawを使えるように制限する:"allowFrom": ["user:あなたのDiscordユーザーID"]
※IDの取得方法: Discordの「ユーザー設定」→「詳細設定」→「開発者モード」をON。その後、チャット欄の自分のアイコンを右クリック→「ユーザーIDをコピー」。
トラブルシューティング
セットアップ中によくある問題と解決方法です。
⚠️ openclaw: command not found
ターミナルを閉じて開き直してください。それでも出る場合はNode.jsが正しくインストールされているか node --version で確認。v22以上が必要です。
⚠️ Windows: スクリプトの実行が禁止されています
PowerShellで Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser を実行し、「Y」と入力してEnterキーを押してください。
⚠️ HTTP 429 / Insufficient balance
APIの利用上限に達しています。ブラウザで http://127.0.0.1:18789 を開き、Dashboardからモデルを変更するか、openclaw configure でプロバイダーを切り替えてください。
⚠️ Discord Botがオフラインのまま
Discord Developer PortalでPrivileged Gateway Intentsの3つ(Presence/Server Members/Message Content)が全てONか確認し、openclaw gateway restart を実行。ログに code 4014 が出ている場合はIntentsが無効です。ログ確認: openclaw logs | tail -20
⚠️ ポート18789が使用中
sudo lsof -i :18789(Mac/Linux)または netstat -ano | findstr 18789(Windows)で競合プロセスを特定して停止してください。
⚠️ Dockerコンテナが落ちる
Docker Desktopの設定 → Resources → メモリを8GB以上、CPUを4コア以上に変更してください。
⚠️ ペアリングが進まない
openclaw doctor で診断。それでも解決しない場合は openclaw gateway restart を実行してから再度ペアリングコードを取得してください。
⚠️ スキルのインストール失敗(Broken pipe)
openclaw doctor でスキルの状態を確認し、再インストールしてください。
便利な診断コマンド:
- ▶
openclaw gateway status— Gatewayの動作状況を確認 - ▶
openclaw logs --follow— リアルタイムログの表示 - ▶
openclaw doctor— 自動診断(全体チェック) - ▶
openclaw configure— 設定の変更(プロバイダー、モデル等) - ▶
openclaw dashboard— ブラウザで管理画面を開く